2011年3月11日 13時13分生まれ
宮城県 仙台市 西村 輝道

前日の午後4時頃から、母・西村彰子さんは、出産のため、仙台市内の病院に入院。午後過ぎにやっと生まれ、ほっとしているときに、地震が起きる。分娩台の上で、初乳をあげようとしていたところだった。彰子さんが輝道くんにとっさにおおいかぶさった上に、母と助産師さんもおおいかぶさってくれて、守ってくれた。その日の夜は停電。暖房も止まっていて、雪が降っていたので、とても寒かったという。父・弥さんと電話がなんとか通じたとき、弥さんに、「輝道を産んでくれて本当にありがとう」と言われて、涙が出た、と彰子さんは振り返る。どんな子どもに育ってほしいですか?と彰子さんに聞くと、「命の大切さがわかるような子に育ってほしい」と答えてくれた。